深い夜に街を歩いていると、灯りのついている窓がたくさんあるのに気づく。ひとつひとつの窓の中にそれぞれの暮らしがあって、というのはよくある感傷だけど、窓に映る観葉植物の影や点滅するルータのランプなどが、いかにも夜といった感じで、見上げながら歩いていると写真を撮りたくなる。人の家の窓を写真に納めるというのは倫理としてはどうなのか、あるいは不審人物と思われないか、そんなことが気になって実際に撮ることはない。写真を撮る時の自分なりの線引きというのは、無意識にいつも頭の中にあるような気がする。そして、それを口実に撮らないことも多いのではないかと、自分の行動を振り返って思うこともある。
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