HDDに貯まっている写真の現像に手を出す。現像と言っても暗室でネガをどうこうというわけではなく、RAWという生のデータをパソコン上で仕上げる行為である。ホワイトバランスや露出などの数値をいじって、納得できる状態になったらjpgにエクスポートする。こいつはまさにコンピュータ内のデータだが、世の中にはデジタルネガプリントという手法があるらしく、デジタルのデータをネガフィルムにし、プリントするものらしい。正式には、デジタルゼラチンシルバーモノクロームプリント(DGSM Print)だとか。モノクロしかできないのか。今気づいた。実体のあるものは良い。今、"強い"と書きそうになってやめた。強いことは良いことである、そういう物言いはもうしたくない。DGSMだが、ザッと読んでみると、当然だがそれなりに手間がかかるようだ。これだという写真が撮れたらやってみるのもいいかもなと思う。今までフィルムで写真を撮ることもあったが、やはり意気込みを必要とするのと、単純にコストの問題で、ごくたまにしか撮らなかった。なんだかんだ言って、フィルムが偉いという感覚はある。そして、たくさん撮ること、撮りにくいものを撮ること、そういうことに価値をおくことを認めてはいる。反省めいたことを綴っているが、心を入れ替えて真摯な姿勢で芸術に向かおうといった気概には乏しく、写真を撮っている、やっている人間だという自負もない。ただ、いま自分が使っているカメラと一緒に過ごす時間はもっと増やしたいとは思う。
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